好きなことを仕事にする。
大学卒業と同時にフリーランスで働き始めた。
周りには「絶対に無理だ」と言われ続けたし、実際内定も貰っていたので直前までどうしようか迷っていた。
いくら資格や技能があっても実務経験の有無は大きいし、
大学を出たばかりの小娘にすすんで仕事を任せたい人間がそれほどたくさん居るとも思えなかった。
親戚には好きなことで食べていける人間なんて一握りだけなのだからおとなしく内定先に就職しておけというありがたいお言葉を賜り、
伯母と大叔母にはここぞとばかりに見合い話を持ってこられた。
最初こそそういった反応にいちいち凹んだり悩んだりしていたが、
そのうち「なんでこの人たちにここまで無理だって言われ続けないといけないんだ?」という生来の負けず嫌いが顔を出し、
意地でも前言撤回させてやると心に決めて内定を蹴った。
その結果平日は一日16時間働いているのでこの勝負は今のところドロー(?)。
さて、自分の好きなことを仕事にして収入を得る、という行為は、周囲が思っているよりもはるかに重い呪いだ。
その瞬間から、絶対に「仕事」から目を背けることができなくなる。
好きだから僅かでも手を抜くことはできないし、
大切だからどれだけうまくいかなくても嫌いになることができない。
手を抜くことができないということは「仕事」と常に向き合い続けることだし、
嫌いになることができないということは放り出すこともできないということだ。
自分に足りないものを常にシビアに突き付けられ続けるし、
それを笑って乗り越えて行けなければならない。
実際、移動時間も休憩時間もずっと自分の仕事の先を考えている。
クソリプを飛ばしている時も配信を見ている時も来月の予定が頭の中にある。
なんなら頭の中で仕事の方針を固めていくときに脳内のテスカトリポカが「ってテスカトリポカ思うわけ」って言うようになった。
だれかこの沼からおれを助けてくれ。
そこに副業の教育事業まで乗ってくると正直自由時間が本当に無い。
もう本当にびっくりするくらい無い。
普通に仕事が軌道に乗り出してからは年間350日くらい働いてる。
このご時世にそれだけ仕事が回ってきていることを喜ぶべきだと思う。
これで軽率にデスマーチが始まらなければ完璧だったと言えるだろう。
それでも別に鬱になったり過労死したりは縁はなさそうだし、
健康診断も全く問題ない健康体なので、多分人類の仕様上のバグを突いて生きている。
そんなことを書いている間に1週間が終わって始まってしまった。
生きた時間に後悔はない。